ちなみにもう一度データについて説明しますと、
データは、夏の大会が1県1代表になった1978年以降の成績を集計しました(集計対象には春の大会も含む)。そして、前後5年間(当年を合わせて合計11年間)の勝率の推移、言ってみれば勝率の移動平均のようなもの、をグラフにしてみました。ということです。
愛知は常に5~6割程度をキープしており、私学四強をはじめとした層の厚さを感じます。他の3県は良かった時期と良くなかった時期がはっきり分かれているような推移となっています。まず静岡ですが、ここに掲載していない1950年代~70年代前半に黄金時代があります。静岡商、静岡高の大活躍ですね。その後は一進一退が続き、2007年に常葉菊川が登場します。この2007年を集計範囲に含む2002年~2012年は勝率がぐっとアップしていますよね。ただその後は、春はともかく夏に苦戦が続いており、勝率を下げてしまっています。個人的には2014年~2016年の初戦敗退は予想外で、これは痛かったところと思います。
次に三重ですが、1990年代は勝率5割に届こうかというところまで来ていましたが、200年代に入って3割を切る事態に。夏は1999年から2008年まで10年連続初戦敗退(1引き分け含む)と、見事に暗黒時代です。しかし春に海星、四日市工、津田学園が勝利しており、なんとか勝率の底上げをしました。そして一気に形成を逆転したのが2014年夏、三重の決勝進出でしょう。決勝も本当あとちょっとの勝負で、三重復活を高らかに告げた大会となりました。その後も2015年夏津商1勝、2016年夏いなべ総合2勝、2017年夏津田学園1勝と、上位進出はないものの堅実に勝ち星を重ね、勝率も徐々に上がってきています。
最後に岐阜。岐阜は三重が勝率を落としたのと時を同じくするような形でぐっと勝率を延ばしています。それまでは主に県岐阜商が奮戦していたものの徐々に勝率を下げていってしまっていたのですが、2006年春岐阜城北ベスト4、2007年春大垣日大準優勝、同夏大垣日大ベスト8、2009年夏県岐阜商ベスト4、2010年春大垣日大ベスト4、2013年春、2015年春県岐阜商ベスト8と、一気に花開きました。これらの成績が全部集計範囲に入っている年は2011年なんですが、勝率は6割に届いていますね。特定の高校だけが牽引するのではなく、いろんな高校がそれぞれに上位進出するという層の厚さまで見せる黄金時代でした。その後夏の成績が下がってきて勝率は下降気味。でも春はそれなりに勝っているのですが、6割をキープするというのは大変なことなんだなと思わされました。
ということで、4県だけだと高をくくっていたら結構な文章量になってしまいましたが、お楽しみいただけていたら幸甚です。本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
明日は近畿編をお届けします。
0 件のコメント:
コメントを投稿