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2017年10月13日金曜日

高校野球の都道府県別勝率の推移9(九州編その2)

とうとうこのシリーズも最終回となりました。高校野球の都道府県別勝率の九州(大分、宮崎、鹿児島、沖縄)編です。

ちなみにもう一度データについて説明しますと、
データは、夏の大会が1県1代表になった1978年以降の成績を集計しました(集計対象には春の大会も含む)。そして、前後5年間(当年を合わせて合計11年間)の勝率の推移、言ってみれば勝率の移動平均のようなもの、をグラフにしてみました。
ということです。それでは見ていきましょう。


まず、2000年代の異常な沖縄の異常ともいえる安定感が目に入ります。2010年興南の春夏連覇を筆頭に、1999年から現在まで春優勝3回、夏優勝1回を誇ります。またそれ以前も1980年代前半の興南、後半~1990年代の沖縄水産と黄金時代を築き、その後少し停滞しますがすぐに浦添商、沖縄尚学とまた強豪校が現れて、ほとんど穴がありません。ここ最近でちょっと成績を落とし気味ですが、それでもしっかり5割キープです。

1990年代に沖縄を上回る成績を残したのが鹿児島。1984年から2000年までの間にベスト8に入ること春夏合わせて13回。当時の鹿児島で強豪というと鹿児島実、鹿児島商、鹿児島商工(現・樟南)の3校ですが、どこが出てきてもいつも上位に進出する感じでした。県大会は本当に激戦だったと思います。決勝進出は1994年夏の樟南(準優勝)、1996年春の鹿児島実(優勝)、2005年春の神村学園(準優勝)の3回ですね。どちらかというと春の方が少し成績は悪いのですが、唯一の優勝を含む決勝進出2回と、勢いがつけば無敵の春です。

さほど印象はなかったが好成績を残しているのが宮崎。夏のベスト8進出は1981年都城商、1993年小林西、2001年日南学園、2009年都城商、2013年延岡学園(準優勝)と、何年かおきに安定的に上位進出している印象。また春は出場が少ないながら、1995年日南学園、1998年高鍋、1999年日南学園と5年で3回のベスト8進出があります。出場が少なくても出場すれば勝ち進むというのは勝率的には非常に有利に働きますね。あとは比較的初戦敗退が少なく、常に5割前後をキープしている、堅実な県です。

最近苦しいのが大分。ここも個人の印象としては、単なる初戦敗退でなく、結構大差で負けることが多い。2008年夏(大阪桐蔭16-2日田林工)、2012年夏(常総学院14-0杵築)、2015年夏(仙台育英12-1明豊)など。しかしこうしてみたら、実力というよりもくじ運ですね…まあそれでも1980年代は強豪県でした。1978年から1988年までに夏4回、春1回のベスト8進出があり、この時期の勝率はやはり6割近いです。その後も柳ヶ浦、明豊、楊志館と上位進出がありましたが、2012年から2016年まで夏5年連続初戦敗退が痛かった。とはいえ、2017年夏は明豊が見事2勝を挙げベスト8進出。勝率0の危機を脱した大分、今後の巻き返しに期待です。

以上、47都道府県について勝率の推移を見てきました。勝率が上がっている時期を見たら、ああ、この高校が活躍してた時かーとか、いろいろ見てて面白かったです。読んでくださった皆様も、何か思い出すところがあれば幸いです。これまでお読みいただいてどうもありがとうございました。

高校野球はもう来年の春に向けた戦いが大分進んでいます(北海道は決まりかな?)。一冬超えてたくましくなった球児を春に応援するのを楽しみにしたいと思います。

次回からは、先日レギュラーシーズンが終幕したプロ野球に焦点を当ててみたいと思います。

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