都道府県別勝率推移シリーズは最後の九州編になります。最近文が長いので、二つに分けたいと思います。今日は福岡、佐賀、長崎、熊本編です。
ちなみにもう一度データについて説明しますと、
データは、夏の大会が1県1代表になった1978年以降の成績を集計しました(集計対象には春の大会も含む)。そして、前後5年間(当年を合わせて合計11年間)の勝率の推移、言ってみれば勝率の移動平均のようなもの、をグラフにしてみました。ということです。それでは見ていきましょう。
まず福岡ですが、私の出身地です。もちろん注目して見ているわけですが、そんなに強いというイメージは持っていませんでした。ただ、1988年福岡第一準優勝、1989年福岡大大濠ベスト8、1990年西日本短大付ベスト4、1991年柳川ベスト8、1992年夏西日本短大付優勝という夏5年連続ベスト8以上というのは黄金時代に思っていましたけど。それが1990年あたりの勝率の山になっているわけですが、実はこの5年間は春が5戦全敗でして、それが勝率の頭打ちの原因です。それ以降は、ベスト8進出が春8回、夏2回と、どちらかというと春に強い傾向を持ちながら、九州国際大付の活躍を筆頭に、まずまずの勝率を維持しています。
また、今年ついに福岡を抜き去ったのが熊本。これはまさに2016年春夏、2017年春と3期連続ベスト4進出の秀岳館の功績ですね。また、1980年代前半~中盤も高勝率ですが、これは1981年夏鎮西ベスト4、1982年夏熊本工ベスト8、1984年夏鎮西がまたベスト4という時代のものです。しかし福岡同様、この時期の春の成績がいまいちで、勝率もそれなりになっています。1993年あたりに落ち込みがありますが、ここらの時期も、夏は毎年1勝程度しているのですが、春の調子が良くありません。このときグンと強くなった九州学院も1勝止まり。これを打破するのは2007年ベスト4の熊本工まで待たないといけません。それからは春夏ともに安定してきています。
長崎は、私が高校野球を見始めた頃は、いつも負けてばかりという印象でした(長崎の方すみません)。事実、1985年から1991年まで7年連続夏は初戦敗退となっています。まずそれを止めたのが1992年の佐世保実。元巨人の村田善則捕手がいたときですね。その後、長崎北陽台、波佐見がベスト8進出を果たし、長崎日大の時代がやってきます。そしてその次に現れたのが清峰。特に清峰は2006年春準優勝、2009年春優勝と、長崎に春をもたらしました。勝率もこの頃がピークです。最近になってちょっと息切れしてきた感がありますが、2016年春に海星がベスト8入りを果たしているように、まだまだやってくれる期待は大です。
最後に、ちょっときついのが佐賀。ここ5年で、勝利は2013年夏の有田工の1勝のみ。春に出場がないので、かえって勝率としては上がっていますが、来年勝ち星がないと、この計算方法では勝率が0になってしまいます。春は出場自体が少なく、勝利は2000年の佐賀商までさかのぼります。ただ、ご存じの通り、予想もしなかった大活躍をたまに見せるのが佐賀県。1994年夏の佐賀商、2007年夏の佐賀北と、あれよあれよと優勝まで駆け上がりました。また、この二つの優勝の間は、佐賀商が1勝、佐賀学園が2勝、神埼が1勝、鳥栖商が2勝と、勝率としては悪くない時期でした。今は厳しい時期ですが、またいい時代はやってくるはずです。
以上となります。次回は本当に本当の最終回。このシリーズが終わったらまた新しいネタが必要となりますが、ちょうど時を同じくしてプロ野球のレギュラーシーズンが閉幕するので、またいろいろ仕込んでおきたいと思います。
今日もご覧いただきまして、ありがとうございました。
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