にほんブログ村

2017年9月28日木曜日

高校野球の都道府県別勝率の推移6(中国編)

こんにちは。昨日は更新お休みしてしまってすみません。本業のデータ分析もいろいろありまして…
さて、気を取り直して都道府県別勝率推移シリーズ六回目、今日は中国編です。

ちなみにもう一度データについて説明しますと、
データは、夏の大会が1県1代表になった1978年以降の成績を集計しました(集計対象には春の大会も含む)。そして、前後5年間(当年を合わせて合計11年間)の勝率の推移、言ってみれば勝率の移動平均のようなもの、をグラフにしてみました。

ということです。それでは見ていきましょう。



最近中国勢は調子が悪いよなあという印象は持っていたんですが、やはりデータもそれを裏付けています。唯一広島だけがなんとか高水準を維持しているという感じですね。その広島ですが、野球どころというだけあって、コンスタントに上位進出校を輩出しています。1982年夏広島商準優勝、1988年夏広島商優勝、1991年春広陵優勝、2003年春広陵優勝、2007年夏広陵準優勝、2017年夏広陵準優勝と、35年で実に6回の決勝進出を誇ります。その他ベスト4ベスト8進出も多数です。夏は1993年~1995年、2012年~2014年と、3年連続初戦敗退というのもありますが、最長で3年というのも優秀ですね。ここ10年くらいは広陵が孤軍奮闘かと思われましたが、広島新庄の活躍もあり、層の厚みも感じられるようになりました。

2017年のデータで中国2位の座を奪い返したのが山口。1980年代の好成績は何と言っても宇部商の活躍なしには語れません。「甲子園は清原のためにあるのか!」でおなじみの決勝戦は1985年ですね。そのほかにも1988年春夏ベスト8、2005年夏ベスト4と、まさに山口球界を牽引してきました。その他はベスト8がある程度で、最近は苦戦気味ですが、面白いデータがあって、春は約10年ごとにベスト8に進出しています(1978年南陽工、1988年宇部商、1997年西京、2009年南陽工)。このジンクスにのっとると来年春あたり活躍校が出そうですね!

さて、山口にナンバー2の座を奪われた岡山。特筆すべきは1998年あたりの黄金期でしょう。この時期は1999年夏の岡山理大付の準優勝を筆頭に、夏は1994年関西~2005年関西まで、実に13年連続初戦突破というすさまじい記録を持っています。また、この間は春も初戦敗退は1994年の岡山理大付と2005年の関西のみ。しかも1995年春関西、1996年春岡山城東、2002年春関西と、春も3度のベスト4進出があります。この時期は基本的に関西黄金時代ともいうべき時期ですね。その後も2007年関西ベスト8、2011年夏関西ベスト4、2012年夏倉敷商ベスト8と成績は残してきたのですが、ここ5年は夏0勝5敗、春1勝4敗と絶不調。今年のデータには、2012年の倉敷商ベスト8の記録が含まれているので救われていますが、来年結果を出さないとさらに勝率はがた落ちしてしまいます。なんとか頑張って欲しいところです。

苦戦が予想されていた山陰勢、島根は2007年ごろにピークがありますね。このころは開星がよく出ていたので、開星が引っ張っていたのかと思いきや、好成績は2003年夏の江の川ベスト4、2009年夏の立正大淞南のベスト8あたりが目立っています。開星もそれなりに勝ってはいるんですが、なかなかベスト8まではたどり着けていない状況です。しかし最近は2012年に立正大淞南が1勝して以来春夏ともに勝ち星がなく、来年勝ち星がないとついにグラフが0に落ち込む危機です。なんとか踏ん張って欲しいと思います。

最後に鳥取。こちらは、グラフの左端、1983年あたりではいい数字を残しています。これは春の倉吉北の活躍で、1979年ベスト8、1981年ベスト4と、鳥取球界をまさに牽引しました。夏は1956年の米子東以降、2勝を挙げた年がなく、苦戦が続いていますが、春は比較的成績が良く、先述の倉吉北以降でも、1988年に倉吉東が2勝、1993年に鳥取西が1勝、1996年に米子東が1勝、2008年に八頭が1勝と、それなりに白星を挙げています。春の大会に鳥取勢が出場することは多くないのですが、出たときにはしっかり結果を残す、という感じですね。しかし鳥取も最後の白星は2014年夏の八頭ということで、勝率0の危機は確実にやってきています。今年大阪桐蔭といい試合をしたという自信を持って、頑張って欲しいところです。

さて、次回は四国編となります。四国も野球どころと言われて久しいですが、どんな結果になるのでしょうか。

今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。


2017年9月26日火曜日

高校野球の都道府県別勝率の推移5(近畿編)

こんにちは。早いもので高校野球都道府県別勝率推移シリーズも第5弾、今回は近畿編です。

ちなみにもう一度データについて説明しますと、

データは、夏の大会が1県1代表になった1978年以降の成績を集計しました(集計対象には春の大会も含む)。そして、前後5年間(当年を合わせて合計11年間)の勝率の推移、言ってみれば勝率の移動平均のようなもの、をグラフにしてみました。
ということです。

それでは見ていきましょう。


近畿は強豪揃いというイメージがありますが、果たしてそのような結果と相成りました。特にやっぱり大阪がずば抜けてますね。この10年で大阪桐蔭が夏3回、春2回の優勝。また2017年春は同じ大阪の履正社も準優勝で、今年はついに勝率が8割を超えました。2005年あたりで落ち込んでいますが、それでも5割。集計当初のPL学園黄金時代から上宮の活躍を挟み、今は大阪桐蔭、履正社と、常にトップクラスの高校を擁し、世代交代も非常にスムースにいっていて、文句のつけようがありません。

一方、一時はその大阪を凌駕する勝率を誇りながらも最近の凋落が激しいのが和歌山。大阪の上を言っている1997年から2005年あたりはとにかく智辯和歌山が大爆発した時期でした。1994年から2002年の間に春は優勝1度準優勝2度、夏は優勝2度準優勝1度、ベスト4が1度と、手のつけようもない強さでした。ただここ5年で見ますと、春は0勝4敗、夏は2勝5敗と非常に苦しい。今年の智辯和歌山は対戦相手に恵まれませんでしたが、復活の兆しは見せたので、今後に期待です。

京都、奈良、兵庫は常に5割前後で安定している感じですね。京都は1997年夏平安、1998年夏京都成章の連続準優勝と2005年夏の京都外大西の準優勝のデータが入った2001年あたりにピークが来ていますね。また最近は、夏はさほどの成績ではありませんが、春が2013年の龍谷大平安の優勝、2016年のこれまた龍谷大平安のベスト4と好成績なので、それなりの勝率を維持しています。

奈良は1986年夏、1990年夏の天理の優勝で俄然勝率がアップします。また春も1997年天理、2016年智辯学園と、優勝回数は多いです。また、1983年から2017年までの35年で、夏に限って言えば初戦敗退が8回しかなく、ベスト8進出が8回。これは非常に優秀で、この安定感の源泉となっています。全国出場校が非常に限られている奈良ですが、出たチームはしっかり活躍する、そんな県ですね。

一方、実にいろいろなチームが出てきては活躍するのが兵庫。その中でも目立つのは東洋大姫路と報徳学園でしょうか。しかしそれ以外にも、1993年夏優勝、2000年なつベスト4の育英、1999年夏ベスト8の滝川第二、2004年春ベスト4の社、2005年春ベスト4の神戸国際大付、2016年春ベスト8の明石商と、多彩な高校が甲子園の歴史を彩っています。春は2002年から2006年まで5年連続ベスト8以上で、2007年を飛ばして2008年、2009年はベスト4と、すごい成績です。ただしこの時期は夏の成績が良くなく、勝率も頭打ちになっているのが残念。最近の成績の挙動は、京都に似ています。

最後に滋賀ですが、春の成績がいい時期は夏の成績が悪く、夏の成績がいい時期は春の成績が悪くて、トータルとしてはそこそこ、という感じになってしまっているという印象を受けました。まず1980年代前半は比叡山、瀬田工、甲西といったところが夏に活躍し、1979年から1985年までの間に4度のベスト8進出を果たしているのですが、同時期の春は6戦全敗。1990年代以降だと1993年春に八幡商がベスト8、2003年春に近江がベスト8、2016年春に滋賀学園がベスト8と奮闘しているのですが、夏のベスト8以上は2001年の近江の準優勝のみという、なんとも不思議な成績となっています。そしてここ最近は、春はコンスタントに1勝ずつくらい挙げて、なんとかそれなりの数字を保っているという感じでしょうか。

以上、近畿を見てみましたが、近畿っていつも強いよなあ、という印象以上に、山あり谷ありあったりして、興味深かったです。次回は中国地方を見てみます。

今回もお読みいただき、ありがとうございました。

2017年9月25日月曜日

高校野球の都道府県別勝率の推移4(東海編)

こんにちは。土日はお休みをいただいておりました。今日も都道府県別勝率の推移を見ていきます。今日は東海4県です。

ちなみにもう一度データについて説明しますと、

データは、夏の大会が1県1代表になった1978年以降の成績を集計しました(集計対象には春の大会も含む)。そして、前後5年間(当年を合わせて合計11年間)の勝率の推移、言ってみれば勝率の移動平均のようなもの、をグラフにしてみました。
ということです。


愛知は常に5~6割程度をキープしており、私学四強をはじめとした層の厚さを感じます。他の3県は良かった時期と良くなかった時期がはっきり分かれているような推移となっています。まず静岡ですが、ここに掲載していない1950年代~70年代前半に黄金時代があります。静岡商、静岡高の大活躍ですね。その後は一進一退が続き、2007年に常葉菊川が登場します。この2007年を集計範囲に含む2002年~2012年は勝率がぐっとアップしていますよね。ただその後は、春はともかく夏に苦戦が続いており、勝率を下げてしまっています。個人的には2014年~2016年の初戦敗退は予想外で、これは痛かったところと思います。

次に三重ですが、1990年代は勝率5割に届こうかというところまで来ていましたが、200年代に入って3割を切る事態に。夏は1999年から2008年まで10年連続初戦敗退(1引き分け含む)と、見事に暗黒時代です。しかし春に海星、四日市工、津田学園が勝利しており、なんとか勝率の底上げをしました。そして一気に形成を逆転したのが2014年夏、三重の決勝進出でしょう。決勝も本当あとちょっとの勝負で、三重復活を高らかに告げた大会となりました。その後も2015年夏津商1勝、2016年夏いなべ総合2勝、2017年夏津田学園1勝と、上位進出はないものの堅実に勝ち星を重ね、勝率も徐々に上がってきています。

最後に岐阜。岐阜は三重が勝率を落としたのと時を同じくするような形でぐっと勝率を延ばしています。それまでは主に県岐阜商が奮戦していたものの徐々に勝率を下げていってしまっていたのですが、2006年春岐阜城北ベスト4、2007年春大垣日大準優勝、同夏大垣日大ベスト8、2009年夏県岐阜商ベスト4、2010年春大垣日大ベスト4、2013年春、2015年春県岐阜商ベスト8と、一気に花開きました。これらの成績が全部集計範囲に入っている年は2011年なんですが、勝率は6割に届いていますね。特定の高校だけが牽引するのではなく、いろんな高校がそれぞれに上位進出するという層の厚さまで見せる黄金時代でした。その後夏の成績が下がってきて勝率は下降気味。でも春はそれなりに勝っているのですが、6割をキープするというのは大変なことなんだなと思わされました。

ということで、4県だけだと高をくくっていたら結構な文章量になってしまいましたが、お楽しみいただけていたら幸甚です。本日もお読みいただきまして、ありがとうございました。

明日は近畿編をお届けします。

2017年9月22日金曜日

高校野球の都道府県別勝率の推移3(北陸・甲信越編)

こんにちは。都道府県別勝率推移シリーズも三回目になりました。今日は北陸・甲信越のデータを見ていきます。

ちなみにもう一度データについて説明しますと、

データは、夏の大会が1県1代表になった1978年以降の成績を集計しました(集計対象には春の大会も含む)。そして、前後5年間(当年を合わせて合計11年間)の勝率の推移、言ってみれば勝率の移動平均のようなもの、をグラフにしてみました。
ということです。


このようになりました。1983年あたりだと、山梨の1強という感じですね。山梨は1981年まで初戦敗退を繰り返していたのですが、その後東海大甲府が躍進、1985年のベスト4をはじめとして、コンスタントに勝ち星を重ねていく時代でした。その後も二度のベスト4や市川のベスト8(1991年夏)もあり、一時不調期はありますが、ある程度の勝率を維持しています。

当初山梨の次に勝率が高かったのが福井。ここは福井商の活躍といっていい状況だったのですが、1992年夏の北陸のベスト8から始まり、1995年夏、1996年夏の連続ベスト4(敦賀気比、福井商)あたりで第一次黄金時代を迎えます。そして近年も敦賀気比の活躍(2013年春ベスト4、2014年夏ベスト4、2015年春優勝)もあり、現在第二次黄金時代といった感じ。しかし2015年夏以降は上位進出がなく、今後のダウンは避けられないところ。もう一段ロケット噴射が欲しいところですね。

そして、当初の石川も意外なほど低勝率。夏は1980年~1986年まで7年連続初戦敗退。その期間は春も計2勝のみと、石川県の野球ファンはストレスの溜まる時代でした。その流れを変えたのはやっぱり星稜、そして金沢でした。まず金沢。1987年夏に、夏としては8年ぶりの勝利を挙げると、1990年春には2勝。1994年春には、中野投手が江の川(現・石見智翠館)相手に完全試合。このときは次の試合で敗退しましたが、石川県の野球ファンの溜飲は大いに下げたはず。そして星稜は1991年夏にベスト4、翌1992年夏は松井選手の5敬遠で1勝に終わったものの、1995年には準優勝と、石川県の勝率を跳ね上げました。その後遊学館も台頭してきて、勝率は5割前後を維持しています。

1990年代にどん底を味わった新潟と富山。新潟の躍進は明らかに新潟明訓、日本文理の活躍でしょう。1994年夏の中越以降、2勝以上することがなかった新潟勢に風穴を開けたのが2006年春の日本文理と2007年夏の新潟明訓。その後2009年夏の日本文理の準優勝、2010年夏の新潟明訓ベスト8、2014年夏の日本文理ベスト4と、新潟の大躍進につなげました。一方富山は、1986年春に新湊がベスト4の成績を収めますが、1988年から1997年まで10年連続初戦敗退とまさにどん底。その黒星にストップをかけたのは、やはり頼りになる富山商でした。そして富山商はその後も高岡商とならび、苦戦しながらもコツコツ勝利を積んでいきます。その苦労が、2013年夏の富山第一ベスト8に繋がりました。

最後に長野ですが、これも1983年あたりは非常に低調です。これを救ってくれたのは、何と言っても上田佳範投手を擁した1991年の松商学園でしょう。春準優勝、夏ベスト8で一気に勝率を引き上げます。その後、また初戦敗退が続き、苦しくなったと思ったら、1994年夏の佐久(現・佐久長聖)のベスト4です。ちなみにこの年は、佐久以外のベスト4は全て九州勢(佐賀商、樟南、柳ヶ浦)でした。その後は松商学園、長野日大が2勝を挙げた年もあるものの、徐々にまた勝率を下げてしまっています。しかし、戦前の長野はめちゃくちゃ強かったんですよ!長野の皆様の名誉のためにここは強調しておきます。

以上となります。次回は東海、できれば近畿もやりたいと思います。今日もご覧いただきまして、ありがとうございました。

2017年9月21日木曜日

高校野球の都道府県別勝率の推移2(関東編)

昨日から始まりました、高校野球の都道府県勝率の推移の調査、今日は関東編です。関東というと強豪揃いのイメージがありますが、どうなんでしょうか。

ちなみにもう一度データについて説明しますと、

データは、夏の大会が1県1代表になった1978年以降の成績を集計しました(集計対象には春の大会も含む)。そして、前後5年間(当年を合わせて合計11年間)の勝率の推移、言ってみれば勝率の移動平均のようなもの、をグラフにしてみました。
ということです。


まずは茨城、栃木、群馬のいわゆる北関東です。栃木は比較的安定してて、その中でも最近の作新学院の活躍で勝率は上昇中、群馬は以前は振るわなかったけれども、1990年代後半の前橋工、桐生第一の活躍、2000年代後半からの前橋育英、健大高崎の活躍で成績をグンと伸ばしました。一方茨城は、最近は常総学院の活躍にかかっているという傾向。2009年前後はかなり苦戦していますね。1980年代は取手二、常総学院と二度の決勝進出で高勝率を誇っています。



一方の南関東は、さすがに高勝率を維持しています。最近上り調子なのは今年夏を制した埼玉。2008年から2012年まで連続して夏初戦敗退と苦しい時期もありましたが、その時期も春に聖望学園が決勝進出したり、大きく落ち込みません。神奈川はさすがの安定の強さ。どのチームがというより、どのチームが出ても安定して勝っています。勝率5割を切る時期がありません。東京、千葉も高勝率で推移しているのですが、ここのところちょっと下がり気味。東京はとにかく最近の選抜の成績が悪い。千葉も大勝ちとまではいかず、決して悪いと言いきれる成績ではないのですが、もともとの勝率が高いため、下がって見えてきています。千葉は1995年くらいに黄金期がありますが、4年で3回ベスト4に入った時期があったんですね(1992年夏拓大紅陵:準優勝、1993年夏市立船橋:ベスト4、1995年春銚子商:準優勝)これは黄金時代にふさわしい成績ですね。

次回は甲信越、北陸を見ていきます。

本日もご覧いただきまして、ありがとうございました。

2017年9月20日水曜日

高校野球の都道府県別勝率の推移1(北海道・東北編)

初めまして。これから、膨大な野球のデータをちょっとずつ紐解いて、話のネタになるようなものをいろいろとご覧に入れられたらなと思っております。よろしくお願いいたします。
さて、まずお目にかけたいのが、タイトルにもあります、高校野球の都道府県別勝率の推移です。今年の夏の高校野球は、私の住んでいる埼玉県の花咲徳栄の優勝で幕を閉じたわけですが、ここのところ奮わないなと思っていた県の代表の奮闘があり、それがちょっと嬉しくもありました。
気になっていたのは香川と大分。香川は去年の春に高松商が準優勝しましたが、それまでは負けが続いていたように思います。大分もしかり(しかも、強豪とばかり当たっていたような)。それが、今年は三本松高校と明豊高校が揃ってベスト8入りという躍進を遂げました。
それがちょっと嬉しかったのですが、このように、県別に黄金時代とか暗黒時代とかあるよね、ということで、成績の傾向を調べてみました。

データは、夏の大会が1県1代表になった1978年以降の成績を集計しました(集計対象には春の大会も含む)。そして、前後5年間(当年を合わせて合計11年間)の勝率の推移、言ってみれば勝率の移動平均のようなもの、をグラフにしてみました。この変化を見たら、都道府県ごとの好不調が見えてくるのではないだろうかと思いました。

まずは、北海道、東北のデータを示します。


北海道はちょっと特殊な事情がありまして、例えば2004年から2006年は南北海道の駒大苫小牧が3年連続で決勝に進んでいますが、同年の北北海道代表はいずれも初戦敗退していたりして、なかなか勝率がドラスティックに動きづらいというところがあります。


次に東北ですが、当初は秋田と宮城の2強という状況ですね。その後宮城はある程度安定して勝率を残していますが、秋田の方は落ち込んで今や東北で一番下に。最近では2015年の秋田商のベスト8が実って回復傾向にありますので、またの奮起を期待したいところ。宮城は東北、仙台育英の2強が踏ん張っています。また、他の県では、強豪私立が躍進して成績がグンと伸びたのがよくわかります。青森(青森山田、光星学院)は1994年くらいから、福島(聖光学院)と山形(日大山形、酒田南、鶴岡東あたり)が1999年くらいから。岩手(花巻東、盛岡大付)は2005年くらいから。結構顕著に出てるので面白いです。ということで、2000年過ぎくらいから、全体的に底上げされているのがよくわかる結果になりました。実感とも合う結果じゃないでしょうか。

で、東北各県が伸びたということは、勝負事ですから勝率を落としたところもあるわけで、それは次回以降にお見せしたいと思います。次回は関東の予定です。お楽しみに。
お読みいただき、ありがとうございました。